
「今回育てるダイコン、レタス、キャベツ系はムシがつきやすいので、対策をしていきましょう」菜園アドバイザーさんが講習会で言いました。
「株に元気がない時や、葉に穴があいている時には、ネキリムシなどの害虫の被害にあっているかもしれません。葉に穴があいていないか、フンが落ちていないか、葉の裏にいないかをチェックしてくださいね。雑草があると、その陰に隠れたりもするので、マメに抜くようにしてください」
夏野菜(今回はトマト、キュウリ、ナス)は、ほとんど虫がつかずにピカピカな状態で収穫し続けていたので、害虫のストレスなく栽培をしていました。ですが、冬野菜はそうもいかないようです。
今回、注意すべきは「ネキリムシ」。
「根元を切る夜行性イモムシ」=ネキリムシ (ヤガ科の幼虫)その正体の代表格が「カブラヤガ」の幼虫です。
カブラヤガは、ベージュの色をしたガです。

ダイコンの種をまき始めた頃、早速カブラヤガの幼虫が現れました。小学生の頃、カブトムシの幼虫を育てたことを思い出しました。ちょっと姿が似ています。
しかし、この虫が厄介で、「ある日、畑のお世話に来ると、苗がバタバタと倒れている」という悲劇的な状況をもたらすそうなのです。対策が必要になります。
【ネキリムシの特徴】
・夜に活動
・野菜の根元(地際)を噛み切る
・結果、朝に見ると
「昨日まで元気だった苗が、根元から倒れている」
被害が出やすい野菜
・カブ
・ダイコン
・キャベツ
・レタス
・ブロッコリー
・苗全般(とくに定植直後)
今回、シェア畑で育てているラインナップとかぶっています。
・茎ブロッコリー(スティックセニョール)
ミニキャベツ(ミニックス40) or ミニハクサイ(タイニーシュシュ)
・玉レタス(極早生生シスコ) or ロメインレタス(晩抽ロマリア)
・カリフラワー/ 白(美星:みせい) or 芽キャベツ(早生子持:わせこもち)
これは、対策をしていかないと…

ダイコン、茎ブロッコリー、芽キャベツが元気良く育っています。そっとネットを剥がしてみます。

結構食べられてしまっています。

あちこちに虫がいます。参りました。
ちなみに、今のタイミングは、ダイコンの株の間引きの時期です。ダイコンが大きく育つまで、害虫対策をしなくては。

ダイコンは、マルチの1穴に対して4粒タネをまいていますが、1本まで間引きしていきます。

間引きした株は食べられます。これは虫の被害に遭っていませんでした。
お味噌汁に入れて美味しく頂きました。水洗いをして、サクッと畑で食べることもあります。畑仕事をしている人のご褒美ですね。美味しいです。
農薬を使わずにできる意外な防虫対策とは
シェア畑では、自然農薬を使うことになっていて、夏野菜を育てた時にはトウガラシ焼酎や、石鹸水などで害虫対策をしてきました。これが良く効いて、健康な野菜を収穫し続けてきました。今回、苗の周りにペットボトルで防壁を作る方法を習いました。

「ペットボトルを用いたカブラヤガ・ネキリムシの対策」
ペットボトルを5センチほどの長さでカットし、3センチほどの高さになるように埋めます。この防壁を作ることで、虫の侵入を防ぐというものです。
「農薬を使わず、防壁かぁ…!!」またも、ハッとしていた私です。シェア畑の連載を始めてから、数えきれないほど目が覚める機会がありました。当初の目標「枯らせない人になる」に近づきつつあるような気がします。

1本立ちをする間引きのタイミングで、防壁を取り除きます。株を傷つけないように気をつけながらペットボトルをカットしました。
野菜を大事に育てる日々というのも、精神的に満たされる感覚があります。娘と畑や野菜の会話をするのが嬉しいです。
次回は最終回「秋冬野菜の収穫と越冬」です🌱
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漫画家の栗尾モカと、13歳の娘リカ。
親子ふたりが初めての野菜づくりに挑戦します。
畑から広がる「育てる楽しみ」「驚きの発見」「人とのつながり」を綴ります。
第1~11回目の記事はコチラです。
第1回 「枯らせる人」から卒業したい!
第2回 知らないことだらけの種まきと植え付け
第3回 畑の中の小さな助け合い。コンパニオンプランツの秘められた力
第4回 剪定のコツと支柱の立て方
第5回 定期開催シェア畑イベントレポート 「じゃがバター」!掘って食べて遊んで大盛況!
第6回 害虫と病気のケア
第7回 夏野菜の収穫!
第8回 巨大化した野菜の食べ方・楽しみ方
第9回 満喫した夏野菜の株を片付けた日
第10回 秋冬野菜のウネを立てる
第11回 秋冬野菜の種まきと植え付け













