
親子ふたりが初めての野菜づくりに挑戦します。
畑から広がる「育てる楽しみ」「驚きの発見」「人とのつながり」を綴ります。
第1~3回目の記事はコチラです。
モカ&リカの親子初めて農活日記:第1回「枯らせる人」から卒業したい!
モカ&リカの親子初めて農活日記:第2回 知らないことだらけの種まきと植え付け
モカ&リカの親子初めて農活日記:第3回 畑の中の小さな助け合い。コンパニオンプランツの秘められた力
第4回 剪定のコツと支柱の立て方
栽培初心者の私たち親子にとって、緊張する言葉がありました。 それは「剪定」
どの枝を残し、どの枝を切るべきなのか…その基準がわかりません。
「剪定」はハードルが高いイメージでした。
今回、シェア畑で「良い野菜を育てるために」「収穫量を増やすために」剪定をする方法を初めて学びました。そして、剪定はタイミングが大事だということも。
剪定をする日は、切り口から雑菌が入らないようにするため、晴れの日を選ぶのが良いとのこと。本日は曇りのち晴れ。剪定日和です。
わき芽を摘むのは、タイミングが大事!放置するとわかりにくくなる

月一回参加している講習会にて。
「どの枝をカットすればいいかわかりますか?剪定をしておくと、いい株に育ちます」
「わかりません…ぜひ知りたいです!」
キュウリの場合は、地表から30センチ(6番目の節)くらいまでのわき芽(子ヅル)・花芽はなるべく早めに手で摘み取ります。

イラストの①〜⑥の節までのわき芽(成長すると子ヅルになる)を取ります。
実は、この「6か所の摘み取り」をするべきタイミングを外してしまった私。ある程度育ってしまった後に自己流で枝をカットしてしまった状態がこちらです。

カオスになっています(汗)
カットされた部分は、根元に近いわき芽を(小ヅル)を放置すると枝元の風通しが悪くなり病気になるそうなので、少し成長してしまった後に取り除きました。
菜園アドバイザーさんに見せたところ「わき芽かきは、早め早めにやっておかないと、成長してしまった後ではどれがわき芽だったかわかりにくくなるんです。なので、早めに摘んでおくとラクです。タイミングが大事なんですよ」
そうだったのかぁ……!また気づくことができました。
この時期から、講習会も後半ではなく、なるべく初回に参加をするようになりました。そして、実感したのは「野菜って成長が思っていたよりずっと早い」ということです。人間の方が動きが早いかと思いきや、ゆったり構えていると植物の方がびっくりするぐらい成長しています。
「わき芽をとるタイミングを外してしまった〜」
私が青ざめていると、アドバイザーさんがやさしくフォローしてくれました。
「剪定が苦手な方は多いです(笑)。わからなくなっちゃうのもわかります。特に今回育てているプチトマトの品種『プチぷよ』は、わき芽がたくさん出るので、忙しいです。「わき芽が暴れる」って言うんですよ(笑)。マメに、でも気軽にお手入れしてみてくださいね」
私のキュウリはカオスでしたが、トマトも大変暴れておりました。

トマトの株です。主枝と葉との間から出てくるのがわき芽。ココをカット!
株の成長に応じてあちこちから伸びてくるので、見つけ次第取りのぞき、一本仕立てにします。わき芽を伸ばし放題にしていると実の色づきや成長に影響して収穫が遅くなるため注意します。
成長点のカットも忘れずに

わき芽かきのほかに、もうひとつ作業がありました。それは、「成長点」をカットすること。

初夏にグングン成長するキュウリ。毎日様子が違います。見ているだけでエネルギーを貰っています。
本当はつるを伸ばし続けたいところですが、この、1番上の成長点をカットすることで株全体のボリュームを出すことができるとのこと。
この工程は 「芯止め」や「摘心(てきしん)」 と呼ばれます。
成長点は枝や茎の先端にある細胞分裂が盛んな部分で、ここを切るとその部分から下の成長は止まり、脇芽が出やすくなるそうです。

「いいのかな?ココを切るってことでいいのかな?」と菜園アドバイザーさんに訊いてからおそるおそるカット。心配症です。

カットしました。ハサミの切れ味も良かったので、切り口もシャープ。
今、秋にこの原稿を書いていますが、この株は夏の日光をたっぷり浴びて、たくさんのキュウリの実をつけることになりました。
いつもハサミを清潔にするのもポイントのひとつ

シェア畑に通うようになってから、最初にハサミの刃を消毒してから作業を始めるのが習慣になりました。切れ味の良いハサミを使うことが大事だそう。切れ味の悪いハサミで切ると細胞が潰れてしまい切り口から腐る原因になるため、清潔で、よく切れるハサミを使用します。
実家では、物置に置いてあるサビ気味なハサミを使っていました。教えてもらうまで、ハサミの影響が植物の生育に関係してくることも知りませんでした。
次に、支柱の立て方を教わりました
ナスの株が大きく成長してきたら、仮支柱を外して長さ150cmの本支柱3本を使って枝を仕立てます。主枝①と1番花のすぐ下②と、その下にある側枝(わき芽)③の(計3枝)を残して、それぞれの枝に沿うように麻ひもで固定して本支柱を立てます。
実がつくと実の重みで枝が折れてしまうことがあるため、必要に応じて麻ひもで枝を本支柱に吊るすように固定します。

これが「三本仕立て」主枝と側枝(わき芽)に沿って支柱を立てます。

苗の根元から3分の2の高さで苗と支柱をゆるく余裕をもたせてやさしく結びます。
「キツく結ぶと茎が傷むので注意してください」と教えてくださった菜園アドバイザーさんの結び方をじっと見つめました。ほどよくゆるみがあります。
「今まで、支柱を立てる時は、植物の茎との隙間なくキツく結んでいたなぁ……」
またも、新しいことに気づいた一日でした。
そして、このナスの株もキュウリ同様、真夏には食べきれないほどの実をつけてくれることに。どれも実が詰まった立派なナスばかりでした。この支柱がしっかりと支えてくれたおかげで大豊作となりました!
次回は「定期開催シェア畑イベントレポート 『じゃがバター』!掘って食べて遊んで大盛況!」をお届けします🌱













