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大根の栽培・育て方を徹底解説!連作障害や害虫対策について詳しく説明

大根の栽培・育て方を徹底解説!連作障害や害虫対策について詳しく説明

大根を上手に栽培する方法。栽培で起こる疑問トラブルも詳しく解説





大根は1年を通して見かける、アブラナ科ダイコン属の野菜です。
日本は主に寒冷地・中間地・温暖地という3つの地域に分けられますが、お住まいの地域で適期に種をまくと、早くて2ヶ月後にはおいしい大根が収穫できます。

初心者でも成功する大根の栽培方法や栽培で気を付けるポイントなどを、本記事で詳しく解説していきます。

大根はどんな野菜?


春の七草の一つでもある、日本人にはなじみ深い野菜です。
家庭菜園初心者の方でも、育てるのはそれほど難しくありません。
ミニ大根など、プランターでも育てやすい品種もあります。

大根の種類


下記のような品種があります。

二十日大根(ハツカダイコン)


赤いカブのような丸い見た目が特徴です。「ラディッシュ」とも言います。

二十日大根

三太郎


作りやすい短形の大根です。耐寒性も強く秋どり栽培に最適です。調理の味がしみ込みやすいので煮物に向いています。

三太郎大根

聖護院大根


関西地域を中心に発達した丸型ダイコンの代表品種です。

聖護院大根

地域の特産となっている大根もあります。

大根の部位による特徴


部位によって特徴が異なります。
上部水分が多く、甘味が強い
サラダにおすすめ
中部柔らかく、甘みと辛みのバランスが良い
幅広い料理に使いやすい
下部水分は少なめで、下ほど辛味が強い
大根おろしがおすすめ
水分量が少ないおかげで調味料が染み込みやすいため、漬物や炒め物にも使いやすい


大根の生育条件


大根は冷涼な所を好むため、気温の目安は、発芽に適しているのは20~25℃、生育に適しているのは15~20℃です。

大根の旬の時期


品種にもよりますが、流通量の大部分を占める青首大根がおいしいのは12~2月頃です。よって、冬が旬の野菜と言えます。
冬の大根は甘く、水分量が多くて柔らかいです。

旬はあるものの、大根は1年中買えます。
年中食べられるのは、夏でも涼しい北海道で生産されたものを出荷するなど、その季節ごとに産地と品種を変えて栽培されるためです。

収穫時期で「冬大根」「春大根」「夏大根」に分かれます。
春大根と夏大根は冬大根より辛みが強いですが、使い方でおいしくなります。
春大根はサラダ・大根おろし・漬物向きです。夏大根もサラダや大根おろしがおいしいですが、春大根より硬いため、炒め物もおすすめです。

大根の栽培の手順


日当たりが良く、風通しの良い涼しい場所が成功しやすいです。
種まき前に土づくりを済ませましょう。
プランターでも育ちますが、今回はのびのびと育ちやすい畑で育てる場合についてです。

土作り


「大根を育てるには土を十回耕す」という「大根十耕(だいこんじっこう)」という言葉があります。
大根は土の中で根が深く太く生長するため、土づくりがとても大切です。
ポイントは、畑の土をよく耕し、土作りをしっかり行うことです。

種まきの2週間前までに苦土石灰と完熟堆肥を鋤き込み、深く耕しておきます。
土の中に大きな石や未熟な肥料などがあると大根がまっすぐ伸びず、曲がったり又割れしてしまうことがあるので、障害物を除去します。

大根の先が分かれることを「股根」と言います。味に影響はありませんが、皮が剥きにくいなど、調理に支障が出ます。

以下が股根になりにくいポイントです。
 ・土作りは種をまく2週間前までに 行う
 ・障害物を取り除く
 ・肥料を入れる位置に注意する
 ・深くまでよく耕す
 ・畝を高くする

堆肥や肥料が分解される前は、股根が起きやすいです。肥料を馴染みやすくするのに大切なのが、早めの土作りです。

古い根や培養土に混ざった塊などは土を耕す時に取り除きます。

肥料を種から離すと、伸びた根が当たりにくいです。

根が深く伸びるよう、土を深くまで耕すことも欠かせません。深く耕せない場合、根の短い品種を選ぶと良いでしょう。

畝は、土が高く盛り上がっている所です。水はけを良くして水源を遠ざけます。水が近いと、根はそれ以上伸びようとせず、短くて太い根になります。股根も起きやすいです。

又割れの大根

株間30cm、高さ10センチほどの畝が理想です。

下記の動画も参考になります。
家庭菜園や農園の秋冬野菜栽培で根腐れ予防する高畝の作り方!大根や白菜栽培をされる方は必見!


土壌の酸性度(pH)が作物に適さないと、根が傷む、育ちが悪い、病気になりやすいなどが生じます。
大根に好ましいpHは5.0~7.0(最適pH=6.0~6.5)です。測定器で簡単にpHを測れます。

大根の種まきの時期は?


品種や地域で異なります。

目安として大きく2つの時期があります。

 ・春まき:3~5月頃
 ・秋まき:8~9月頃

病害虫に強くて冷涼な気候で育てやすい秋まきは、家庭菜園初心者にもおすすめです。
季節に合う品種が育てやすいです。

夏から秋への変わり目に種をまく秋まきは、種まきのタイミングを難しく感じるかもしれません。北海道・東北(寒冷地)と九州・沖縄(温暖地)で気温が異なるように、適したタイミングも地域で違います。
東北を除く本州(中間地)では、8月下旬~9月中旬が良いとされています。
寒冷地は8月上旬~9月上旬、温暖地は9月上旬~9月下旬が目安です。

秋が近づくと夏野菜の収穫量が減り、葉が黄色くなってきます。そのままにしておくと、害虫を引き寄せます。夏野菜の育ちが悪くなってきたら、大根など秋野菜の土作りまでには片づけ、秋野菜の栽培に備えましょう。

大根は畑などに直接種をまく「直まき」で育てます。以下は畑に直まきする際の流れです。
 1.30cm程度の間隔で穴をあける
 2.1ヶ所に4〜5粒の種をまく
 3.種まき後に1cmほど土をかぶせる
 4.たっぷりと水やりをする

防虫ネットを掛ける


害虫の被害を避けるため、種まき後すぐにかけます。収穫するまでネットの中で育てられると安心です。
中で虫が卵を産むことがあるので、中に虫がいないか定期的に確認しましょう。

大根の防虫ネット

間引き


種まき後、2日~1週間ほどで発芽します。

大根の発芽

収穫までに3回間引きします。
 ・1回目
  子葉が完全に開いたら、元気のよい株だけを残して3本立ち
  ※左右の葉の大きさが違う、歪な形をした苗を間引く
 ・2回目
  本葉が2~3枚になったら1ヶ所に2株を残して間引く
  ※茎が黒い・太すぎるものを間引く
 ・3回目
  本葉5〜6枚の頃に間引きをして1本立ち
  ※虫食いがあるなど生長の遅いものを間引く

下記の動画が参考になります。
家庭菜園でマスターしたい大根を真っ直ぐ育てる間引きのコツ!ダイコン栽培を成功するための間引き候補の選び方!【農園ライフ】


追肥


順調に生育していれば、追肥は必要ありません。

大根の収穫時期と収穫方法は?



大根の収穫

品種にもよりますが、秋まきなら種まき後60日〜100日ほどで収穫できます。
種まきが遅れると寒さでトウ立ち(花芽がつくられること)が起き、花芽に栄養が吸い取られ、味が落ちます。
大根の中心付近の葉が立ち上がり、外側の葉が倒れ始めたら収穫の合図です。

茎の根元と首をしっかり掴み、真上に引き抜きながら土の中から取り出します。
収穫が遅れると、内部に空洞ができて食感が悪くなったり割れたりするので、タイミングを逃さないことがポイントです。

種まきの時期で収穫時期も変わります。
下記は中間地のスケジュールの目安です。
春まき秋まき
種まき4月~5月8月~9月
収穫6月下旬~7月上旬11月中旬〜翌年1月頃


大根の栽培で連作障害が発生する原因と対策について


大根は2~3年程度は同じ場所で育てても大丈夫ですが、長年にわたり同じ場所で育て続けると、連作障害が出てくる場合があります。
連作障害とは、同じ場所で同じ作物を栽培し続けることで生産量が減るなどの問題が出ることを指します。

連作障害の原因について


 ・土壌病害
  土の中の微生物のバランスが崩れ、病気を引き起こす菌が増えて作物が病気になる
 ・線虫害
  良い線虫・悪い線虫のバランスが崩れ、大根をダメにする線虫ばかり増える
 ・生理障害
  土の養分が偏り、変色、育ちが悪いなどが起きやすくなる

連作障害を起こさない方法


 ・輪作
  育てる野菜の種類や場所を変える
 ・土の消毒 (太陽熱消毒)
 ・コンパニオンプランツ
  相性の良い複数の野菜・植物を一緒に植える
 ・有機肥料を施す

多様な作物を育てることで、さまざまな微生物が住み、養分の均衡のとれた土壌となります。
2~3年で栽培場所を変えてみることや、アブラナ科以外を育てると良いでしょう。
太陽光で土を消毒できます。

家庭菜園や農園栽培の土作りで米ぬかを使った太陽熱消毒!微生物の活性化、雑草対策や病気予防など徹底解説!


土の表面と下を入れ替えてから黒いビニール袋をかけ、熱で土の中を殺菌する方法もあります。

違う種類の野菜や植物を一緒に育てると、生育に良い影響があります。
たとえば、マリーゴールドは大根に悪影響を及ぼす線虫を防ぐ効果があります。

有機肥料で微生物が活発になり、土壌改良につながります。

大根の栽培で気を付けるべき病気について


4つの病気について、対処・予防法と併せてご説明します。

軟腐病(なんぷびょう)


根が柔らかく褐色になり、最終的には腐って悪臭がします。

すぐに大根を土から取り出してください。

畝を高くするなど、高温多湿にならないようにします。
作物のキズから原因の菌が入らないよう、間引きや土寄せなどの時に大根をキズ付けないよう気を付けましょう。
葉を食べる害虫の駆除も大切です。

萎黄病(いおうびょう)


根はカビが付き、葉が黄色くなり枯れていきます。
大根を引き抜いて、連作しないことが予防になります。
品種名にYRが付いている大根は、萎黄病に強い品種です。

べと病


葉の表面に薄い黄色の斑点が、裏面にカビが生じます。
病気の葉は取り除いてください。
多湿な環境で生じやすいため、間引きなどで風通しを良くしましょう。
肥料の過不足でも起きやすいため、適量を守ってください。

モザイク病


葉がまだらに黄色くなります。
葉を除去し、コブなど根にも症状が出ているなら、土から取り出します。
アブラムシが原因のため、防虫ネットの使用がおすすめです。

大根の栽培で重要な害虫対策について


大根に付きやすい虫と、寄せ付けない方法を紹介します。

アオムシ


葉を食べるモンシロチョウの幼虫です。
見つけたらすぐに捕殺し、予防のために防虫ネットをかける対策が有効です。

シンクイムシ


野菜や果実の実や芯に入り込んで食べます。
秋植えの大根は、食害で生長が止まる問題への対処が必要です。
土の中で冬を越す種が多いため、表面と地中の土を入れ替えながら耕しましょう。

コナガ


葉を食害する蛾の仲間です。
捕殺、防虫ネットをかけるなど、対処法はアオムシと同じです。

ヨトウムシ類


夜行性で夜間に葉を食べます。
日中は株元の土の中に隠れています。土を掘り返して探し、見つけたら取り除きます。
防虫ネットも有効です。

アブラムシ類


作物の養分を吸ったり、病気の原因菌を運びます。
見つけ次第すぐに駆除します。

予防


 ・見つけたらすぐに捕殺
 ・防虫ネット

防虫ネットの裾や端のすき間から虫が入ってくる可能性があるので、すき間ができないよう固定してネットの裾を一周ぐるりと土で埋めてください。

まとめ


大根は家庭で育てやすい野菜の一つです。複数の品種があり、お住まいの地域の気候と相性の良いものを選べるためです。
ただし、種を植える前の土作りなど、ポイントを押さえないと上手に育ちません。
病気にならないよう、前に育てていた作物の根を土の中に残さない、防虫ネットをかけるなども大切です。
同じ場所で大根だけを育て続けないのも、順調な生長に欠かせません。
本記事が見た目からおいしそうで栄養豊富な葉まで食べられる大根栽培の参考となれば幸いです。


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