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栗尾 さん(利用者ライター)

モカ&リカの親子初めて農活日記:第3回 畑の中の小さな助け合い。コンパニオンプランツの秘められた力

モカ&リカの親子初めて農活日記:第3回 畑の中の小さな助け合い。コンパニオンプランツの秘められた力
漫画家の栗尾モカと、13歳の娘リカ。親子ふたりが初めての野菜づくりに挑戦。畑から広がる「育てる楽しみ」「驚きの発見」「人とのつながり」を綴ります。

第1、2回目の記事はコチラです。
モカ&リカの親子初めて農活日記:第1回「枯らせる人」から卒業したい!
モカ&リカの親子初めて農活日記:第2回 知らないことだらけの種まきと植え付け



突き放したり、助け合ったり…植物間の「アレロパシー」


月1回程度行われる講習会で、菜園アドバイザーさんが次のようなことをおっしゃっていました。

「植物同士の関係に、アレロパシーと呼ばれる作用があります。これは、植物を育てる際にはぜひ知っておいて欲しいことです。アレロパシー(他感作用)は、植物が放出する化学物質が他の植物や生物に影響を与える現象のことです。一種の植物同士のコミュニケーションですね」

なんとも惹かれるお話!

植物界の「可愛い顔した暴れん坊」に要注意


例に出されたのは、この可憐なオレンジ色の花。よく、道端に咲いていることがあるので見たことがある方も多いのではないでしょうか。

「この花は、ナガミヒナゲシっていいます。ポピーみたいで可愛らしいですけど、周りに迷惑をかける暴れん坊です。これはもう、大変な植物なんですよ。摘んだりしないでくださいね」

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畑の前にある公園に咲いているナガミヒナゲシ。いつも「可愛いポピーだな」そう思っていましたが…。

「ナガミヒナゲシは、地中海沿岸原産の外来植物で、他の植物の成長を妨げる物質を出します。近くにある植物が育ちにくくなるんです。しかも、茎や葉に含まれるアルカロイド性の有毒物質を含むため、さわるとかぶれることがある。素手で触ったらダメですよ」とのこと。

爆発的な繁殖力で、細長い実には種が約1600個も入っているのだとか。一株から最大15万個も種がとれてしまうそう。どうりで街中でよく見かけるはずです。

一方、お互いに助け合う植物の組み合わせもあります。それは「コンパニオンプランツ」です。

コンパニオンプランツを植えてみる


隣接して一緒に植えると、互いの性質が良い影響を与え合って両方が元気に育ったり、病害虫を予防できたりする相性の良い植物の組み合わせをコンパニオンプランツ(共栄作物)と呼ぶそうです。

今回、畑で一緒に植えたのは、<キュウリ×ネギ><ナス×マリーゴールド><トマト×バジル>の組み合わせです。

どんな風に良い影響を与え合うのか紹介していきます。

ネギがキュウリの病気を防ぐ


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キュウリ×ネギを一緒に植えました。キュウリなどのウリ科野菜とネギを一緒に植えると、ネギの根から抗菌物質が出るため、キュウリのつる割れ病※などを防ぐ効果があるそうです。

ネギのお陰なのか、このあとキュウリは病気にならずにぐんぐん芽がのびて、たくさんの実を収穫することができました。

もともとキュウリは病気になりやすいそうですが、葉もきれいな状態をキープ。色ツヤも良いキュウリはとってもジューシーで美味しかったです。

※キュウリの「つる割れ病」は、土壌中の糸状菌(カビ)の一種である「フザリウム菌」が根から侵入し、茎の導管を侵すことで株がしおれ、最終的に枯死する病気です。高温期に発生しやすく、酸性土壌や窒素過多、根傷みがあると発病を助長します。

マリーゴールドは、ナスの優秀な守り神


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マリーゴールドの活躍は凄いです。ナスの横に植えるだけで、4種類の恩恵を与えています。

①マリーゴールドの根から分泌される物質が虫(センチュウ)を死滅させる
②特有の香りでハダニやアブラムシを寄せ付けず、ナスの生育を助ける
③花がハナカメなどを引き寄せ、ナスに寄生する害虫を捕食させる
④見た目が華やかで美しい

表向きは黄色やオレンジの華やかな花を咲かせながら、根っこでは虫を退治し、害虫を近寄らせない代わりに、害虫を食べてくれる虫は引き寄せる…マリーゴールド、大活躍です。

THE・イタリアン!トマトとバジルは一緒に植えると助け合う


最後に、ピザやカプレーゼなど、イタリア料理を連想するコンパニオンプランツ。トマト×バジルです。

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プチトマトの苗。「プチぷよ」という薄皮の甘いトマトです。

バジルの苗を個人で購入し、トマトの横に植えました。

トマトは乾燥を好み、バジルは水分を好むため、トマトにとって余分な水分をバジルが吸収してくれるのだそう。

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今まで、バルコニーで小さな鉢に植えたバジルを枯らせてきましたが「畑でトマトと一緒に植えると、こんなに力強く育つんだな」と感動しました。ずっと「枯らせる人」だった私ですが、シェア畑で少しずつ「植物を元気に育てるコツ」を学んでいます。


2ヶ月後のバジル。苗を買ったときよりも緑色が色が濃くなり、葉っぱもプリプリです。プチトマトとの相性がバッチリだった様子。

このバジルを収穫して自転車カゴに乗せ、吉祥寺の街を走って帰りましたが、風にのってバジルの香りがして、とても癒されました。
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トマトとバジル、畑で育っているときから最高の組み合わせ。

コンパニオンプランツにちょっと感動してしまったのでもっと詳しく知りたくなりました。今後も上手に活用していきたいです。

次回は「剪定のコツと支柱の立て方」をお届けします!

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