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中戸川 さん(ライター)

仕事は週3回!?六本木から富士山麓に移住したマーケターの新しい働き方

仕事は週3回!?六本木から富士山麓に移住したマーケターの新しい働き方
農業ベンチャーのアグリメディアは「アフターコロナのライフスタイル」をテーマとした無料のオンラインセミナーを始めました。

代表の諸藤貴志と、ユニークな都市農業を展開する農天気代表の小野淳さんが、毎回ゲストを招き、楽しく、学びのあるトークを繰り広げます。

このほど開催された初回セミナーのお題は「移住」。

IT企業のマーケターから、富士山の山麓に移住し、本格ピザの移動販売車を手がける大塚祐介さんをゲストに迎えました。

~以下は7月上旬の夜、街づくり関係者、行政関係者、シェア畑利用者ら約60人が視聴するなか、Zoomウェビナーを活用して開催されたセミナーの抜粋版です。敬称略~

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なぜセミナーを?



小野「本日の司会を務める小野です。諸藤さん、まずこのセミナーを企画した背景を説明してください」

諸藤「最近、改めて自分の人生を振り返ったのがきっかけです。私は41歳、福岡県出身です。9年前にアグリメディアを立ち上げたのですが、それまでは不動産会社に勤務しており、東京都心の再開発に従事していました。

高層ビルに象徴されますが、不動産会社の役割は『都会にたくさんの人を集める』ことです。コロナ禍を受けて、こうした過密を作り出す街のあり方は変化するのではないか、との思いを抱くようになりました」

諸藤が不動産デベロッパー時代に開発を担当したオフィス

諸藤「都会で完結する暮らしに代わり、ゆったりと郊外・農村で暮らすライフスタイルに関心が集まるのでは、と考えています。私たちの主力事業であるサポート付き貸し農園『シェア畑』の足元の新規契約数は昨年比2倍のペースで推移しています。

新しくご契約いただいたお客様にアンケートしてみると『将来のために始めた』という方が多いことがわかりました。いますぐは難しくても、いずれは郊外・農村に移り住むかもしれない。そのためにまず『身近な野菜づくり』から始めてみようという、段階的なスタイルが芽吹きつつあるようです」

小野「面白いですね。私も東京の国立で、コミュニティー農園、古民家食堂、ゲストハウスを運営しています。最近では認定こども園も始めました。都市の農地を生かして生活を豊かにしていく、というのが私のコンセプトです。それでは、今日のゲストに登場してもらいましょう。2018年に富士山の山麓に移住したマーケターの大塚祐介さんです」

大塚「よろしくお願いします。44歳、神奈川県出身です。もともと六本木のIT企業に勤めるマーケターでした。19年間、朝から晩まで仕事という、変化の激しいITらしい世界につかっていました。『半農半X』に憧れつつも、ふんぎりがつかずにいましたが、4年前に子どもが生まれたことがきっかけとなり、趣味のパラグライダーでたびたび訪れていた静岡県富士宮市に移住しました」

自宅近くで子どもを撮った1枚


移動販売車を出店する「ふもっとぱらキャンプ場」は、週末ともなれば3000~4000人が訪れることも

ぶっちゃけ、暮らしていける?



大塚「標高700mの自然豊かな朝霧高原(あさぎり・こうげん)にある借家で、家族3人で暮らしています。人口700人ほどの集落ですが、病院や学校などのライフラインはひと通り揃っており、移住者でも住みよい環境です。生計はナポリピザの移動販売車で立てています。日本一の眺めをほこる『ふもとっぱらキャンプ場』など出店場所がいくつかあり、移動しながらピザを販売しています」

諸藤「素晴らしい環境ですね。もっとも、1つ冷静に考えたいのは、おカネの問題です。どんなに環境がよくても、移住はおカネの問題が最終的にネックになる可能性があります。稼ぎのリアルなところを教えてください」

大塚「結論からいって問題ありません。もちろん収入と支出はバランスさせる必要がありますが、我が家(家族3人)の支出レベルでは成り立っています。ピザは多いときに1日50~60枚を販売します。比較的高単価なのもピザの強みです。

起業前に立てた事業計画上は週6日勤務でしたが、実際は週末の金、土、日に集中してピザを販売することでクリアしています。ほかの平日4日間は買い出し、チラシ制作、他のビジネスのアイデア出しなどにあてています。会社を辞め、好きなことをできている感覚はあります。会社員には戻りたくはないですね」

徒歩5分で陣馬の滝

実働週3日!仕事はメリハリ



小野「え!?じゃあ、週3回、150~200枚ほどピザを焼いたら生活できるってことですか?最高じゃないですか!」

大塚「だいたい、そんなところですね」

小野「初期投資はかかりそうですけど?」

大塚「移動販売車を購入するため、起業時に日本政策金融公庫から500万円ほど借り入れし、返済を続けています。完済すれば固定費はなくなりますね。高価な車かもしれませんが、収益を生む点がふつうの車と異なります」

テレビ番組に取り上げられることも。右は女優のRIKAKO。大塚は真ん中

諸藤が考える農ある暮らし



小野「諸藤さん、移住したくなったのでは?」

諸藤「いいなとは思いますが、いざ移住に踏みきれるかといえば、正直なところ躊躇はあります。住むところを変えることは勇気が必要です。

思いつきですが、そこまで遠方に移住せずとも、都会の暮らしはある程度維持しつつ、神奈川県秦野市あたりで農的な暮らしを実践するのも手かと思いました。平日は都会の自宅、週末は秦野でのんびり、という暮らし方です」

大塚「都市と田舎の2拠点を往来する『デュアラー』というライフスタイルですね。私も会社員時代、週末だけ富士宮でパラグライダーをし、平日は都心という暮らしをしていました。

一足飛びに移住を決めるのではなく、段階を踏むという意味のはいいかもしれません。突然イメージだけで移住してしまうと、あとで後悔する可能性もあります」



移住ってホントのところ、どう?



小野「あえて聞きます。都会からの移住者にとって、地域とのつながりは煩わしくないですか?」

大塚「狭い世界なので、挨拶などはしっかりした方がいいのは確かです。関東で40年間生活していて知らなかったんですが、草刈、お祭りなど地域との付き合いはいろいろあります。昨日も朝から2時間あったところです。そういう催しには参加した方が地域には溶け込めます。あと、地域振興のNPOにも入会し、SNSの運用を担ったりもしています」

小野「六本木のIT業界出身の大塚さんからみて、移住先の慣習に戸惑いはありませんでしたか?」

大塚「心境の変化はあります。デジタルマーケター時代は、ITの世界しか見ていなかったので、たとえば紙を使った販促の効果には懐疑的でした。でも移住を経験し、考え方が変わりました。『掲示板を見てきました』という方がいらっしゃるんです。いまはデジタルとアナログの両方とも大事にするようになりました」

年間を通して様々な野菜作りを体験できます!


移住×食×農の可能性



大塚「もともと農業には興味がありました。会社員時代も三鷹市にある農園を借り、農作業を学びつつ、畑の一角にピザ窯をつくり、参加者に振舞ったりしていました。そのときの好反応が今の仕事につながっている面はあります。結局、その農園でも私を含めて3組ほど移住しました。農園には趣向が似た人間が集まるのかもしれませんね。

起業時も4つの選択肢がありました。新規就農、ITサービス、コンサルティング、ピザの4つです。暮らしを成り立たせるために、何ができのかを考え、いきついたのがピザの移動販売でした」

小野「これからどのように農業と関わっていくおつもりですか?」

大塚「移住の先輩が就農しているなど様々な情報が入ってきます。もともと私はデジタル領域で働いていた人間です。デジタル技術を駆使して農業を高度化する『スマート農業』の分野には興味があり、過去の知見を活かしたビジネスを展開したいと考えています」

小野「ありがとうございます。今度、富士宮市の朝霧高原に行ってみたいと思います。それでは最後に諸藤さん、締めの言葉を」

諸藤「当社のミッションは、農業が持続できる環境をつくることです。今日の大塚さんの話を伺って、農業も移住も本質的には同じだと思いました。興味があったとしても、持続しないと意味がないんですね。大塚さんのように、成功された方を増やしていなくてはいけないと、改めて決意しました。私たちは農業や地域を支えるビジネスを手がけています。これからもよろしくお願いします」  (了)



諸藤貴志(もろふじ・たかし)。1979年福岡県生まれ。九州大学経済学部卒業後、住友不動産に入社。都心のオフィスビル・住宅等の開発業務のほか、会議室やイベントホールを貸し出す新規事業を担当。2011年4月に地元福岡で農業を営んでいた高校の同級生とともに株式会社アグリメディアを設立、サポート付き貸農園「シェア畑」の展開を始める。現在、関東・関西で約100カ所のシェア畑を展開するほか、業界随一の規模をもつ農業求人サービス「あぐりナビ」、道の駅の運営、農業参入支援コンサルティングなど、農業領域で事業を広げている



大塚祐介(おおつか・ゆうすけ)。1976年、神奈川県鎌倉市生まれ、藤沢市育ち。サイバーエージェント、コナミデジタルエンタテインメント、インターネットイニシアティブ(IIJ)でデジタルマーケティングとウェブやスマホアプリのサービス企画に19年間携わったのち、2017年夏に脱サラ、趣味のパラグライダー・キャンプで縁のあった富士山の麓、富士宮市の「朝霧高原」に家族3人で2018年2月に移住。自然豊かな地域、過疎地でものびのび子育てをしながら、好きなことをして暮らしていける生き方を実践中。2018年4月に全国的にも珍しいキッチントレーラーに薪窯を搭載した移動式ナポリピッツァ店「朝霧高原あおぞらピッツァ」を開業し週末営業、並行して平日にリモートでWebコンサルを実施。IT×食×農×アウトドア×レジャー・・・と、まだまだやりたいことを実現していきます。https://aozorapizza.com/



小野淳(おの・あつし)。㈱農天気 代表取締役、NPO法人くにたち農園の会 理事長。1974年生まれ。神奈川県横須賀市出身。TV番組ディレクターとして環境問題番組「素敵な宇宙船地球号」などを制作。30歳で農業に転職、農業生産法人にて有機JAS農業や流通、貸農園の運営などに携わったのち 2014年(株)農天気設立。東京国立市のコミュニティ農園「くにたち はたけんぼ」「子育て古民家つちのこや」「ゲストハウスここたまや」などを拠点に忍者体験・畑婚活・食農観光など幅広い農サービスを提供。2020年には認定こども園を開設。NHK「菜園ライフ」監修・実演。著書に「都市農業必携ガイド」(農文協)「新・いまこそ農業」「東京農業クリエイターズ」(イカロス出版)http://www.nou-tenki.com/

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