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中戸川 さん(ライター)

私たちがパンを好きになった理由~農ヒストリーvol.6~

私たちがパンを好きになった理由~農ヒストリーvol.6~
コロナ騒動で食生活が様変わりしたひとは多いとおもいます。

「3食とも自宅でとるようになった」「テイクアウトばかり」「あれほど外食していたのに、いまでは自宅で料理を始めた」

自粛生活が長引くなか、読者のみなさんもあの手この手で知恵を絞っておられることでしょう。

スーパーマーケットに行くとびっくりします。小麦粉が見当たらないからです。自宅で過ごすようになり、パンづくりにチャレンジするひとが増え、原材料の小麦粉が品薄になったというのが、ことの真相のようです。



きょうのテーマはこの「パン」。おいしいですよね。筆者もよく食べます。2011年には日本の一般家庭におけるパンの消費額がコメを上回りました。なぜ、私たちはこれほどまでにパンが好きになったのか、みていきましょう。

キーワードは「幼少期」です。日本のマクドナルドを創業した経営者、藤田田(ふじた・でん)さんはこんな言葉をのこしています。

「人間は12歳までに食べてきたものを一生食べ続ける」

わが身におきかえたとき、この言葉はよく理解できます。昔から知っている味が心地よいのです。安心するということなのでしょう。藤田さんの言葉は人間の真理をついています。ハンバーガーを食べる子供たちが、未来のマクドナルドのお客さんになると考えたわけですね。マクドナルドが癖になる味なのは確かです。



ここで脱線しますが、筆者の父親を簡単に紹介します。きょうのテーマを考えるうえで、かれの食の好みが参考になるからです。

筆者の父親は現在70歳、人口が飛びぬけて多い「団塊の世代」です。朝食はパンと紅茶でないと気がすみません。ハンバーグ、とんかつ、マクドナルドのビッグマックが大好き。コーラもよく飲みます。

筆者の父親が小学校に入学する前年の1954年、学校現場の給食のありかたを定めた法律「学校給食法」が成立します。この法律にはこんな見逃せない一文がありました。

「小麦の粉食形態(筆者注:パンのこと)を基本とした学校給食の拡大をはかる」

最近、この一文の存在を知ったとき、筆者はびっくりしました。ご飯ではなく、パンが学校給食の中心と宣言しているからです。「そうだったのか…」とおもいました。現代人の食生活の起源がここにあるといってもいいとおもいます。それだけ、毎日食べる学校給食が”青少年たちのその後”にもたらす影響は大きいのです。

日本に小麦を使ってもらいたいアメリカの思惑が背景にあったといわれています。当時、アメリカは小麦の作りすぎに悩んでいました。アメリカ国内だけでさばいてしまうと、価格が下がってしまい、農家の収入が減ってしまいます。輸出先のターゲットが日本でした。

ちなみに、学校給食法にご飯の必要性が盛り込まれたのはパンに遅れること22年、1976年のことでした。



筆者はきょう、朝食ではパンを、昼食ではご飯を食べました。食べ物にはいろんなヒストリーがあるーー。改めてかみしめています。

(おわり)

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